海外通販はほしいモノにあふれてる?
1号です。連日猛暑ですね。
近所の街中華のしょっぱさが今はありがたい。嘘、やっぱりもう少し薄味にして。
さて、ECサイトの研究……とかではないんだけど、まあ勉強になるかなという狙いも多少は込めて、巷で話題の激安通販サイトについに手を出した。
「SHEIN」である。
そもそも何と読むのか? と首を傾げた人は仲間だ。
「シーイン」と読むのが正解で、中国語で「希音」と書くらしい。少し納得。
中国系アパレル通販で、典型的な「安かろう悪かろう」と思って踏み込んだ……が、なかなかどうして侮れない。
まず「探しやすい」。
アパレル中心に絞ったから作り込みがしやすいのもあると思うけど、
例えば「ブラウス」を探したいとき、フリーワード検索のほかに「レディース ブラウス」のようなタグの表示があり、それらで検索できるようになっている。
タグの組み合わせで絞り込むことも可能。
タグの中には「新作」「2点まとめ買いで○%OFF」みたいなものも含まれていて、フェア対象商品かそうでないかなども分かりやすい。
他にも
- 「ベーシック」「エレガント」のような服のテイスト
- 袖の長さ・形や柄
- 価格帯
などで絞り込みができる。
これらも「タグを組み合わせて検索」したのと同じ処理になるみたい。
やり方としてはZOZOTOWNに近い使用感かな。
商品はサムネイルの時点でカラーバリエまで確認できるし、サムネイルのまま他のカラーに切り替えて確認もできる。
この辺は無印良品が似たやり方を採用していた覚えがある。
SHEINでは「全く同じポーズのモデルさんの、服の色だけをCGか何かで変えました」みたいなのも少なくないけど……。
こぼれ話だけど、商品名などにたびたび「平野」と表示されるので何かと思っていたら、どうやら「プレーン=無地」の服に関して誤訳が発生しているらしい。
もう1つの強みとして「検討・判断しやすい」というのは挙げられると思う。
SHEINの商品は商品説明がほぼない。あるのはサイズ表や組成表示などだけ。もちろん試着もない。あとはもう、写真を見て「欲しい」と思ったかどうか。
うーん、あまりにも潔い造り。でもユーザーには判断材料が少なすぎる。
ここで活きてくるのがユーザーレビュー。
全世界で展開しているせいか、ユーザーレビューがかなり充実している。人気商品なら数千件単位だし、アラビア語のレビューも自動翻訳で読めた。
ユーザーがアップした着用画像で、実際の生地の感じなども判断できる。「写真よりペラペラ」とかもばれてしまう仕組み。
レビュー自体も
- 評価(星の数)別
- 購入品のカラー別
- 購入品のサイズ別
で絞り込みができる。慣例的にユーザーが身長や体型(やせ型、ぽっちゃり等)を載せるので、自分と似た体格の人を探して検討できる。
このデータの集積は企業としてすごい宝だろうな……。
SHEINは購入手続きの後に決済方法の指定(私の場合はクレカ情報の入力)ができるようなので、
実験として「購入だけして決済しない」をやってみた(SHEINの中の人はごめんなさい)。
結果、約1時間後に支払処理の催促のメールが届き、12時間後に自動キャンセルされた。
それぞれに「今すぐ決済」「マイオーダー(ここから再購入のためのページに遷移できる)」のリンクがあり、購入へのハードルを下げている。
購入~到着までは1週間~10日程度。Amazonやヨドバシ・ドット・コムの驚異的なスピードに慣れた身には遅く感じるけど、まあ海の向こうから来るならこんなものだろう。
ちなみに去年の夏に買った別な海外通販のネイルポリッシュは、購入~到着に3週間かかった。商品と一緒に手書きのメッセージカードまで入ってたな。ああいうのがあるとけっこう簡単にファンになってしまう。
SHEINでもったいない点としては、「お気に入り」機能が活用しきれていないところだろうか。
気になった商品をお気に入りに登録できるけど、それはあくまでユーザーが能動的に「お気に入り」をチェックしに行くための、リストとしての機能がメインのようだ。
お気に入りにした商品に動きがあったとしても、特に通知などが来るわけではないらしい。私のお気に入り商品はいつの間にか完売していた。
……と思った次の日に「ほぼ完売」になっていた。何それ? どうやら「在庫僅か」がそのように表示されるらしい。
この辺は「お気に入り商品がクーポン対象になりました」「在庫残り1点です」「再入荷です」と、うるさいくらいに通知が来るZOZOTOWNの方が上手だと思う。
それはさておき、「こんな機能にこんなサービスも!」「日本の通販では見ない形だ……」とうきうきしながら回っていたら、結構物欲を刺激された。財布の紐を締め直さなければ……。